ゴミ屋敷住民の心理

ゴミ屋敷に住む人の心理状態と解決策

ゴミ屋敷住民はなぜゴミを溜めるの?
たくさんのゴミで異臭もするし、どうして住んでいる人は気にならないの?

ゴミ屋敷を解決するため、ゴミ屋敷に住む人の心理がどうなっているのか?知りたいと考えている人は多いです。

近所にゴミ屋敷があったとして、「ゴミを片付けて欲しい」とその住人に言っても、本人がその気にならないと解決は困難です。
しかし住人の心理を知ることで、解決の糸口が見えるかもしれません。

この記事では、ゴミ屋敷に住む人の心理と、ゴミ屋敷の解消方法を解説していきます。
ゴミ屋敷に住む人の心理・気持ちを理解し、その人に合った解決策を導き出しましょう。

ゴミ屋敷片づけ,清掃,不用品回収

ゴミ屋敷に住む人に当てはまりやすい心理6つ

買い物が好き

ショッピングが趣味という事が原因で、モノが増えていってしまうという方も多いです。
家がどれだけ広くても、捨てたもの以上に新しく買ってきたものが多いと許容量を超えてしまい、やがてゴミ屋敷化してしまいます。
よくあるケースで、収入があり頻繁にショッピングができる人は、買い物が原因でゴミ屋敷を作ってしまう傾向にあります。
また、ショッピングばかりしている人の中には、買い物依存症になり買い物をしていないと落ち着かない、という人もいます。
特に、買い物依存症は女性が陥りやすいです。
厚生労働省によると、依存症というものは、脳のドーパミンと呼ばれる快楽物質と、ドーパミンが分泌される行動が繰り返されることによりコントロールできなくなる病気です。
つまり、買い物という行動によるドーパミンの分泌が原因で集まった、製品・用品によってゴミ屋敷化しているといったケースも考えられるでしょう。

もったいない!で捨てられない

ものを捨てるのはもったいない!と考えの人は不要なものを捨てられずゴミ屋敷を作りがちの傾向にあります
例えば、幼少期に貧しい暮らしをしていた人が、どんなものもなるべく捨てず有効的に活用しようと努力したとしましょう。
その考え方が大人になってからも変わらず、ものが十分あるのに捨てられない人という状態に陥るケースがあるのです。
また、男性より女性のほうがものへの執着が強い事が多いです。
こうしたもったいない精神を持っている人は、自ら自覚してゴミ屋敷を作っている訳ではないのです。
持っているものを上手く活用する方法や、保管する方法を提案できれば一気に片付けが進む可能性もあります。

強いストレスで片付ける気力がない

強いストレスを受けたことによる心理の変化がきっかけで、ゴミを片付ける気力を持てずにゴミ屋敷となる可能性があります。
厚生労働省では、自分の身の回りのこと(衛生面や食事など)に一切興味がなくなってしまうことを、セルフ・ネグレクトと呼ぶことがあると書いています。(※2)
もし、無気力な状態が続き、ゴミを捨てることで衛生面を保つという行為を顧みないことで、ゴミ屋敷化してしまっているというならセルフ・ネグレクトの可能性は捨てきれなくなるでしょう。
こうした、ストレスにより心身の調子を崩してしまったことで起きる心理で、ゴミ屋敷化してしまうとも考えられるのです

孤独感をモノで埋めている

孤独感が強くなると不安や焦りが生まれ、ゴミで寂しさを埋めようとする心理が働きます。
同様の厚生省の資料によると、孤独な気持ちが大きくなると人は代わりに別のものや行動で充足感を得ようとする依存症のきっかけを作ってしまいます。
例えば、一人暮らしの人、家族や友人との交流があまりない人は、孤独感を溜め込んでしまう可能性が高いといえるのではないでしょうか。
また、親しい人との死別など大きな喪失感を経験した人は、これ以上何も失いたくないという気持ちがきっかけで、依存症となりゴミを溜めるケースも考えられます。

掃除が嫌い

汚いものを触ることが嫌だ
掃除がとにかく嫌いだ
ものを整理するのが苦痛だ
といったように片付けが極端に嫌いな人は、どれだけ家が汚れていても放置してしまいがちです。
一人暮らしの場合、代わりに掃除をしてくれる人もいないのでゴミはどんどん溜まっていきます。
そして、溜まったゴミを見てさらに片付けの気力を失い、ゴミを放置するという毎日が繰り返されゴミ屋敷ができるという流れが完成してしまうわけです。
とにかく片付けをするのを嫌がる人は、本人や家族と相談し、清掃業者に依頼することを考えましょう。

人に頼りたくない

人の手を借りたくない、人に頼るのが恥ずかしい、など心理的に人に頼れずひとりで抱え込みゴミ屋敷を作るケースも考えられます。
例えば、以下のようなことはないでしょうか。

人の手をわずらわせるのは悪いことだと考える
全て自分でやらなければ申し訳ないと考える

こうした心理により、自身では改善できない状態であっても、ゴミを溜めてしまうのです。
時間と体力さえあればしっかり自分で掃除ができますが、仕事などで十分な時間が取れない場合、ゴミがどんどん溜まっていきゴミ屋敷につながってしまったというケースもあるでしょう。
人の手を借りるのに罪悪感を感じている人は一度しっかりと話し合い、業者に依頼するなど前向きなアクションを勧めることが必要になります。

ここまでお話した内容の通り、ゴミ屋敷ができてしまう原因は人それぞれです。
近所に住むゴミ屋敷の住民がどんな気持ちでゴミを溜めているのか聞き、心理に合った対処を行うのが大切です。

ゴミ屋敷に住む人の心理状態を変える方法

ゴミ屋敷・汚部屋清掃、不用品・粗大ゴミ回収、害虫駆除

ゴミ屋敷に住んでいる人が、自力で今の心理状態を変えるのは非常に難しいです。
一人暮らしの場合、指摘をする人が誰もいない状態に陥りがちなので住民の気持ちを変えるのはさらに厳しいでしょう。
また明らかにゴミだと判別されるものでも、個人のものには所有権が認められるため勝手に処分できません。
しかし住民の家族や、他の近隣住民などと連携して、心理状態を変えるきっかけを与えることは可能です。
ゴミ屋敷の住民に怒りをぶつけるのではなく、以下のような方法で相手を理解し、ゴミを捨てることの大切さを感じてもらいましょう。

ステップ1

自治体と協力して住民の話を聞く

ゴミ屋敷に住む人の心理を知るためには、住民の話を落ち着いて聞ける場を設けることが大切です。
住民と直接話せそうな状態であれば、最近の事情を聞いたり、悩みを聞くことが可能です。
しかし、住民が話し合いを頑なに拒否する場合は、自治体に相談してください。
自治体によってゴミ屋敷条例というものがあり、条例が制定されている自治体では、ゴミ屋敷住人の支援やサポートを行います。
また必要に応じて代執行というゴミの強制撤去も可能です。
ゴミ屋敷条例のない自治体であっても、市民からの相談を受けてゴミ屋敷の住民と話すことはできます。
一緒に立ち会うことも場合によっては可能なので、自治体の人の力を借りて今後どう対処すべきか一緒に話し合いましょう。

キレイな部屋に住んでもらう

ゴミ屋敷の住民やその家族とある程度話ができそうな場合、しばらく整理整頓された綺麗な部屋で過ごしてもらうのが効果的です。
ホテルなど清潔で整った空間にいてもらえれば、ゴミのない暮らしの快適さを体感し、知る事ができるからです。
また、ゴミ屋敷の住民が家族の場合は、整頓された自分の家に招待するのもおすすめです。
ゴミ屋敷の住民はゴミだらけの生活に慣れており、片付けようという気力を失っている可能性があります。
ゴミのない生活を体験してもらい、今の自分の家を客観的に見るきっかけを作ってみてください。

ゴミを捨てる場所を明確にする

ゴミ屋敷に慣れてしまうと、ゴミを捨てる習慣がなくなってしまいます。
そのため、ゴミを捨てられず不要なものをそこら中に放置してしまいがちです。
片付けに賛成していない住民が相手でも、ゴミ捨て場を決めれば明らかに不要なものを捨てるようになる可能性は高いでしょう。
ゴミを捨てる場所がすぐわかるよう、大きなゴミ箱を置くのが効果的です。
部屋のわかりやすい場所にゴミ箱を置けば、自然と必要なもの、不要なものを判断する能力が養われます。
ゴミを出す習慣が付けば、部屋の中のものは自然と減っていくでしょう。

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